気候変動対策Tackling Climate Change
気候変動問題は現在の様々な環境問題の中でも最も喫緊の課題となっています。中でも化石燃料及び産業由来のCO₂は全温室効果ガスの64%を占めており、産業界全体での迅速な取り組みが求められる状況となっております。気候変動問題への取組みは、現在サステナビリティの取組みの中でも最も対応を求められる課題であり、TCFD報告、CSRDやISSBの開示要求への対応など、企業価値の向上と結びつけて対応する必要があります。
クラウディオは自社を構成するサプライチェーン温室効果ガスを「見える化」し、評価・開示するとともに再生エネルギーによる電力シフトや排出量取引など脱炭素の 技術、仕組みを取り入れていくためのソリューションサービスを提供いたします。
4つのデジタル機能
気候変動シナリオに基づき将来発生しうる財務影響を導き出し、リスク分析結果に基づいたTCFD報告の作成を実現するため、クラウディオのTCFDサポートは4つのデジタル機能を提供しています。
シナリオ分析 Function.1
- 気温上昇シナリオ、自社事業プロファイル、対象期間の3つを選択することで、アプリケーションに組み込まれた「クラウディオTCFDシナリオライブラリ」から自社に影響のある気候変動シナリオを自動導出します。
- 自社サプライチェーン構造を読み込ませておくことにより、影響範囲を特定してシナリオ導出に反映させることができます。
- シナリオライブラリは、IPCCやIEAが公表している気候変動シナリオに加え、クラウディオの独自調査に基づく国内外の気候変動リスク要素が組み込まれており、定期的に見直されます。
- 導出されたシナリオと対応した事業リスクも同時に特定します。シナリオライブラリで保持するリスクは全て提示した上で、自社事業に影響のあるリスクをリコメンドできるため、結果を人間が確認してリスクの取捨選択や追加を行うことができます。
リスク評価 Function.2
- 特定されたリスクに対して、企業が持つデータと社外の将来予測データをインプットとして事業インパクト(VaR)を算出します。
- 例えば、Scope1排出量データと将来の炭素税予測値を掛け合わせて炭素税によるコスト増額を算出でき、サプライチェーンの調達データと主要穀物や鉱物の気温上昇に伴う需要予測から算定した価格予測値とを掛け合わせて原材料価格高騰によるコスト増額も算出できます。
- 同様に物理リスクとして洪水被害額も、生産拠点の住所、1日当たりの生産高をインプットとして、その地点における浸水被害額の将来の発生確率予測から、評価対象期間における販売機会ロスの被害額の期待値を算出することができます。
- 被害額の計算モデルは、国内外の研究機関や主要先進国の政府が公表している統計資料や予測データに基づいており、常に最新化されています。もちろん、企業独自のパラメータ値を使いたい場合にはパラメータの修正も可能です。
- ここで算出された事業インパクトの計算過程は全て確認可能ですので、第三者認証取得や社内の知見蓄積に役立てることができます。
温室効果ガス排出量可視化 Function.3
- GHGプロトコルに準拠し、自社のサプライチェーンにおける温室効果ガス排出量を「見える化」します。
- Scope1~Scope3カテゴリ1~15の全ての範囲のGHG排出量を算定します。
- 経年比較や削減施策をベースとした削減シミュレーション機能も備えており、TCFD開示に必要な指標と目標の根拠となる数値を算出して戦略策定に繋げることができます。